2冊読了の内2冊目

ソーシャルワーカーのジレンマ―6人の社会福祉士の実践から1日に2冊読み終えてしまった本の内2冊目。

図書館にふらっと行ったときに特集コーナーで目に付いて借りてみた本。何の特集やってたのかも忘れましたが…。というわけで、別に社会福祉士になろうと思っているわけではないです。こういう読者は少なかろう。ただ、「コウノドリ」とか「透明なゆりかご」とかでソーシャルワーカさんが出てくると「あぁ、こういう仕事って素敵だな」とは何となく思ってはいましたが。他にも「規則/法律とクライアントの間で板挟みになって大変そう」という気はしていたので、ちょっとその辺り知ってみたいな、と思ったのも手に取った理由だった、かもしれない。

実際思っていた通りのジレンマがそこには存在してて。やっぱり難しい仕事だな、と思うばかり。単なる人助けではないんだな、と。
最後の章の中でプレジデント(2007年6月18日号)の「板挟みの心理学」特集を引用した後にあった、この話が印象的でした。

さて、援助の仕事を行うソーシャルワーカーは、「自分益」「相手益」「組織益」「社会益」のどれを最も優先させて考えたらよいのか。
ソーシャルワーカーの仕事こそ、「自分益」を最優先にすべきである。(中略)
私たちは、社会福祉の理念である利用者主体や自立支援、自己決定などのキーワードから、「相手益」を最優先にしなければならないと考えがちである。(中略) もちろん利用者の利益は重要であり、そこを第一に考えて仕事をしなければならない。その先の福祉社会の実現も目標の方向性として念頭に置いておくことが必要である。しかし「相手益」最優先の仕事をすると、業務の軸がぶれてしまうことがある。
私たちが仕事で最優先するのは、「相手益」そのものではなく、「相手益を第一に考えて援助業務を行い、社会益への寄与を行える自分益」である。

結局のところ、自分の経験・知識による判断を信じて、自分が良いと思う道に進めるしかないのかな。そう思うと、ジレンマの種類は違えど、色んな仕事にあてはまりそうな話ではある。とはいえ、クライアントの人生そのものを左右する仕事なので、本当に重い仕事だなと思う。
その割にそんなに稼げないんだろうな…と思うと心が痛みます。これは福祉系の仕事全てにあてはまることか。

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