昨年度flier book labに入ってた時期があったのですが、そのときに篠田真貴子さんのTALKで知った本。買おうかなーと思ってただけのはずが、Kindleでうっかり買っちゃって、でも読もうと思ってた本だからキャンセルしなくていっか!とそのまま眠ってました。
「良い質問」は「一生もの」
これが一番心に残ったこと。
心理学者のマウラー氏は、質問を「あなたの脳をプログラムするもっとも強力な手段の一つ」と言いましたが、質問には、思考を強制する力があります。
例えば、店長がスタッフに「世界一のサービスをしなさい」と言ったらスタッフは身構えてしまうけど「世界一のサービスを提供するために君は何をする?」と問いかけられたらどうなるか? 「自分は世界一のサービスを提供するんだ」という意志がスタッフ間に共有され、浸透していく。そんな話でした。
指示ではなく問いを渡すことで、問いを出した側の思い (「世界一のサービスをする」) に、問いを出された側のアレンジを加えることができるんだなぁ。自分事になるんだ。だから強力なんだな。納得。
質問は思考を強制し、頭に残り続ける。だから一生もの。
自分はどうしたいのか
多くの人の中で「want to」と「have to」が混ざりあい、区別がつかなくなってしまっています。(中略) ですから、「want to」の自分を気づかせてくれる質問は、高い確率で「良い質問」になります。
この話は、この前呼んだ「お金の減らし方」に出てきた話と似ている。「お金の減らし方」で書かれていたのは、必要なものは思っているより少ない、必要な物よりも欲しい物を買うべきだという話だった。物を事にしたら同じこと (「お金の減らし方」にも「事」の話も出てきた)。
必要なことはhave toだし、やりたいことはwant toだ。自分がやりたいことを考えることが大事。
仕事に生かしたいこと
良い質問をするため、人に話を聴いてるときにすべきこと。
多くの方は、取材や面接、商談などで、相手の話した内容をメモすることに注力しています。しかし、私のおすすめは、自分がその瞬間に思いついた質問や、質問するためのキーワードを優先してメモすることです。
なるほど! 自分の感情をメモするといい、という話は聞いたことがある。人の話を聞くときって大体発表資料があるので (これは仕事柄)、話した内容のメモは実はそんなにいらない。だから (テレカンだと) ついつい内職しちゃうときあるんだけど、そんなことするくらいなら、感情や疑問、質問をメモしよう。
子育てにおける「良い質問」
育児に生かしたい話もちょこちょこでてきました。
クローズド・クエスチョンばかり繰り返していると、相手に「あなたのことを疑っています」という言外のメッセージを伝えてしまう危険性があることです。 たとえば母親が子どもに投げかける「宿題はやったの?」「準備はしたの?」といった質問。これは単にやったか、やっていないか、という確認だけでなく、聞かれた側にとっては「宿題をまだやっていないのではないか」「準備をまだしてないのではないか」という疑いのメッセージを含んでいるように伝わります。
なるほどすぎる。言った側だって「どうせやってない」と思って聞いてる。「宿題やりなさい」とほぼ同義だよね。だから「やったよ」と言われると拍子抜けする。(まだ言う側になったことないから想像だけど)
でも何て聞いたらいいの?ここでオープン・クエスチョン「今日はどんな宿題が出たの?」「どのくらいの時間がかかりそう?」など。おぉ、確かに様子聞いてるだけ感ある。
そして意識したいのが「将来にわたって、子どもの中に内在化してほしい質問をする」ということ、だそう。そう、質問は一生ものだから。悪い質問だって下手したら一生ものだと思う。著者の言う通り、
これから先、何十年にもわたって生きていく子どもの中に、「どうして自分はできないんだろう?」という質問をインストールしたい人は、まずいないでしょう。 それよりも、できないことにぶつかったときに、「どんなふうに努力すればできるようになるだろう?」と質問できる子どものほうが、ずっと幸せに生きていくことができるはずです。
ただただ同感。不用意な質問しないように気をつけよう。
タイトルにある「「良い質問」をする技術」についても書かれてます。ちゃんと。
アドバイスよりも「良い質問」が御互い気持ち良い。今後色んなシーンで役立てていきたい考え方と思いました。なかなか質問すらできない今の自分には「質問を活用する」のは難しいかもしれないけど、質問が大事なことはとてもよくわかったので、ちょっとずつ頑張ってみよう。