自分の音で奏でよう!  ~ベルリン・フィルのホルン奏者が語る異端のアンチ・メソッド演奏論~
「異端のアンチ・メソッド演奏論」というかなり挑発的なサブタイトルですが、それほどおかしなことは言ってないまともな本でした。なんて言ったら失礼ですね。ベルリン・フィルのホルン奏者ですから。
一見ホルンの本ですが、ホルンに特化した話はとても少ないので他の管楽器奏者でもとても勉強になる本でした。

いくつかめも。

もし、「歌う」、つまり楽器を使って意味のある言葉をつむぐ努力をやめず、出てきた音と「頭の中にある旋律」とを正直に比較するために自分の耳をきちんと使っていれば、自分自身が学んだことに対し実際に責任を取ることができることに気づくだろう。

耳より唇が敏感だからアンブシュアに気を取られてしまうけど、大事なのは自分の耳で判断すること。私は「気持ち良く楽しく吹けるかどうか」で良し悪しを判断していて、ここには「良い音で鳴ってる」ということも入っているので耳を使ってないことはないですが、全然使えてないと思う。自分がどんな音を奏でているのか、理想の音と比べてどうか? を常に考えないといけないですね。

あと

運動感覚記憶に頼ることを覚えるまでには訓練が必要だが、不可能なことではない。音色やピッチを頭に思い浮かべるよりも、身体の動きを記憶し、再現する方がはるかに簡単だ。うまく吹けたときの身体の感覚を再現するのも難しいことではない。良い演奏ができたときの音を記憶するよりも、少し前に戻ってそこへ至るまでの感覚を繰り返すほうがずっと容易である。

レッスン行く度に、気持ち良く良い音が響いている度に、いつも「今の身体の状態を記憶して、いつでも再現できるようにしないと」と思うのですが、本当に難しい。「訓練が必要だが、不可能なことではな」てほんとか?! 音色やピッチを頭に思い浮かべる方が(まだ)簡単な気がします。そんな文句言ったってしょうがないのですが。
「簡単だ」と言われても難しいわけで…コツとかないものだろうか…。よく観察するしかないか…。

それと「マクウィリアムの4ステップ」として紹介されていた、この練習方法。

  1. 歌う ─ 正確な音程で
  2. 同じフレーズを口笛で吹く ─
  3. 同じフレーズをマウスピースだけでバズィングする ─ 正確な音程で
  4. マウスピースに楽器をつける

「楽器を吹く」のではなく「楽器を付ける」というのが重要で、ここまでのステップでやったことを大きく変える必要はなく、また自分が楽器に合わせるのではない、と。
まずは歌えないといけない。私はこれが足りない。出したい音色、音程、強弱、アーティキュレーションが曖昧なまま吹いている。特に音程は出たとこ勝負で吹いてから、自分の音程を他人の音程と比較して修正しているので一人だと音程は全く気にしていない。あるべき姿は「この音程」と頭の中で鳴らしてから(もしくは口で歌ってから)、楽器を鳴らして自分で判断することだろうと思う。
でも音程聴いても全然わからないんだよな…。あまりに酷いと「なんだか調子っぱずれのメロディだわ」と感じることはできるけど、一音だとよくわからないし、微妙な違いはわからない。これも訓練なのかなぁ。