行動経済学の本

行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)読み終えたのは2週間も前でだいぶ記憶が薄れつつありますが、前から行動経済学絡みの話は面白いなぁと思っていたので、febeでこの本見付けて読んでみました。febeなので正確には「聴いて」なのですが…いや、オーディオブックで読んだのは失敗でした。図表いちいち開くのが面倒なのはしょうがないとして、数式を読み上げられてもちょっと頭に思い浮かべられません。慎重に聴いて順に頭に並べていけば理解できるのでしょうけど、もう早々に諦めました。数式で示した方が理解が進むのに(そしてそこが面白いと思っているのに)肝心なところがわからず、結局定性的な話しかついていけずもったいないことしました。数式がたくさん出てきたのはプロスペクト理論のあたり。

心理学で学んだことが随所に出てきて、それも楽しめました。心理学も経済学もとても興味があって勉強したいなと思っているのですが、たぶん興味があるのは、行動経済学とかそういう横断的な分野なのではないかと思います。人間の行動の原理というか、仕組みというか、そういうのが知りたい。本当かどうかはともかく日常的に目にするものを順序立てて説明するのってとても面白いと思うのです。理科が面白いのと同じ。

今までに読んだ本と色んなところで繋がっていて、フレーミング効果の話は「TQ」とか「7つの習慣」とかそういう自己啓発系の本に出てくる話だし、時間選好(将来に消費することよりも現在に消費することを好む程度)も何度も読んだ話。結局きちんと行動経済学を勉強して、それを日々の生活に生かせればいいんじゃないかな、と思いました。
というわけで、行動経済学とか行動心理学とか、その辺りの勉強をきちんと教科書的な本(?)で学びたいと思った次第。

ちょっと具体的な話を少し。
「差し迫ったことに対する評価は現実的に」「先のことに対する評価は理想的に」なるというのは言われてみれば確かに、と妙に納得しました。授業の課題について「大変だけど為になる課題(沢山の調べ物をレポートを何十枚も書く、とか)」と「楽だけど全然ためにならない課題(本1冊読んで感想書くだけ、とか)」どっちを選ぶか?ってときに、「今日から1週間後に提出」なら後者を選ぶけど、「期末に課題が出て1週間後に提出(と期初に言われる)」だと前者を選ぶ、とか。あ、本に出てきた具体例はよく覚えてないのでこの例は適当です。
そういう「あぁ、確かに」な話がいっぱいでとても面白かった。

でも心理学でも思いますが、物理や化学の実験と違って、心理学や社会学、行動経済学の実験の結果というのは本当にあてになるのかな?と思ってしまいます。あまりに目的が露骨な実験だと、被験者側も裏読みしてしまうだろうし、「仮想的なお金で」なんて「本当のお金で同じ状況になったとき」と同じ行動をするとは思えないのです。そこはうまくコントロールできるものなのかしら。こういうのは心理実験法のテクニックなんだろうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です