日常会話の点検

事情によりあまり遠出できない今年のGW。幸い天気は良いので近所の公園散歩したり、近所のお気に入りの食事処行って美味しいもの食べたりしながら過ごしてます。

散歩のBGMに、と久し振りに放送大学の特別講義を聴講。

  • ことばの礼儀作法 第1回「日常会話の点検 (前編)」
    講師:梅津正樹 (元NHKエグゼクティブアナウンサー)
  • ことばの礼儀作法 第2回「日常会話の点検 (後編)」
    講師:梅津正樹 (元NHKエグゼクティブアナウンサー)

5/1(月)13:45-15:15に放送済みですが、7/22(土)18:15-19:45にも放送されるようです。

前編は慣用表現の話。
慣用表現の誤用はよく話題になりますが、その表現の成り立ちを知っていれば間違いようないんですよ、と。確かに一度由来を聞けばその後間違えることはなさそうだなと思いました。そういう本を一冊読むと良いのかもしれません。この手の本はよく見掛けるので。ただ、今の時代ややこしいことになっているのは「話し相手がその慣用表現の正しい意味を知っているのか?」を考慮して話さないと、正しく伝わらないということ。自分だけが正しい表現使ってりゃいいって話じゃないんですよね…。相手が使う分には文脈で判断すればいいんですけど。「熱にうかされる」を「熱にうなされる」と言い間違える分には別にいいですけど(恥ずかしいだけで意味は伝わるだろうから)、「役不足」という言葉を使われたのを聞いたときに、正しい意味で使っているのか、誤った意味で使っているのかをいちいち判断しないといけないって、なんだかなぁ、と思います。

後編は敬語の話でした。
今の国語の教科書では敬語は5種類になっている、というのは初耳だったのでびっくりしました。もちろん敬語自体が変わったわけではなく、分類だけの話なのですが。
尊敬語、謙譲語I、謙譲語II、丁寧語、美化語、の5つ。従来の謙譲語と丁寧語が2つに分かれたってことですね。「謙譲語I」「謙譲語II」って呼び方はあんまりだと思いますが…文化庁の「敬語の指針」によると(リンク先はpdf)、

謙譲語Ⅰ(「伺う・申し上げる」型)
自分側から相手側又は第三者に向かう行為・ものごとなどについて,その向かう先の人物を立てて述べるもの。
謙譲語Ⅱ(「参る・申す」型)
自分側の行為・ものごとなどを,話や文章の相手に対して丁重に述べるもの。
謙譲語Ⅰと謙譲語Ⅱは,類似している点もあるため,どちらも「謙譲語」と呼ばれてきたが,謙譲語Ⅰは<向かう先>(上述のように,相手側である場合も,第三者である場合もある)に対する敬語,謙譲語Ⅱは<相手>に対する敬語であり,性質が異なる。

という分類だそう。こう説明されると、確かに分ける方が自然な気もします。
しかし、この文化庁の「敬語の指針」って勉強になりそうだな。ちゃんと読んでみようかしら。

「おられる」という尊敬語はどう考えても誤用だろうと思っていましたが、地方によっては「おる」は謙譲表現ではないので「おる」+「られる」=「おられる」は間違いとも言い切れないという話は初耳だったのでびっくりしました。とはいえ「いらっしゃる」が無難とも言ってましたが。うーん、なるほど。
諸説あると難しいですね。まぁ、敬語については誤用で正しく伝わらなくなるってことは少ないと思うので、他人が使う敬語についてはあまり気にせず、自分が使うときに一般的に正しいと思われる敬語を使えるようにしておけばいいのかな…。
まぁ、敬語ってちょっと考えれば正しく使えるんだけど、使い慣れてないととっさのとき、緊張しているとき、にうっかり間違えてしまうってのが問題なんでしょうね。普段から慣れとくのが大事なのかしら。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です