歴史の本

アメリカの戦争責任 (PHP新書)またしても2ヶ月以上前に読んだ本の記録。

たぶんこの本からの引用をネットで見掛けたとかそんなきっかけだったと思いますが、随分前に予約した本。ちょうど「欠乏の行動経済学」を読んでいるときに順番がまわってきてしまって、てんやわんやでした。結局期限までに読み終えられず、でもまた予約したらいつになるかわからないので、申し訳ない気持ちになりながらも延滞して最後まで読み切ってしまいました。

明治以降の歴史って学校ではちょっとしかやらないけど、今の国際関係だの、文化だの、法律だの、社会だの、をよりよく知るには絶対知っておくべき内容。だから勉強したいと思うのですが、書いている人の思想が大いに影響してしまうので、適当な一冊だけ読んでそれが正しいと思ってはいけないわけで。色んな人の本を読んだ上で、自分で判断しないといけない。
…と、わかってはいるのですが。
他にも読みたい本、勉強したいことはたくさんあり、なかなか読めないでいます。(イイワケ?)

石原莞爾さんてこの本で初めて知りました。教科書に出てきてたのかな? 「戦争の天才」と呼ばれたとても賢い人だったけど、東條英機との対立から予備役に追いやられてしまったそうで。太平洋戦争もこの人が指揮してたら負けてなかったのでは?とまで書かれてましたが…どうなんでしょう。とりあえず、もう少し詳しく知りたいなと思いました。
(まだ思っただけ)

よく言われる原爆投下の理由は「戦争を早く終わらせ、数多くのアメリカ青年の命を守るため」というものですが(アメリカの教科書を引用しながらこの話も詳しく載ってる)、その犠牲者の見積がだんだん変わっている(増えている)、ちゃんと見積もっていないのでは?という話とか。
日本に降伏させるためのトルーマンの選択肢は、A)原爆投下、B)ソ連参戦、C)降伏条件緩和、D)本土侵攻作戦の4つがあり、このうちDは最悪ケース、Cは国民の手前できない…でA,Bが残って。そしてトリニティー実験成功を聞き、Aを選びBは滑り止めとして残した、とのこと。
でも米国は「原爆投下しても日本は降伏しないだろう」「ソ連参戦すれば降伏するだろう」と思っていたのにAを選んだということは…?とか。
ポツダム宣言受諾を日本が拒否したから原爆投下とソ連参戦があったということになってるけど、日本は拒否するつもりはなかった、とか。
今まで聞いたことのない(というか詳しく知らない)話が多く、「へぇ」の連続でした。


日本は日本でやった悪いことをきちんと認めた上で、米国のやった悪いことはきちんと指摘すべき。そうしないと日米関係は深まらないというお話でした。それはその通りですね。
こういう日本擁護(でもないと思いますが)な内容の本って「でも日本はこんな悪いことしたんだから、そんなこと言う資格はない」なんて声が上がるようですが、戦後に生まれた人たちは戦争の原因にはなりえてないわけで…どの国の人だって各国のやったことを判断する資格はあるのではないかしら。

カテゴリー:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です