ファンタジー

ブレイブ・ストーリー (中) (角川文庫)上巻を読み終えてから10日も経って中巻を読み始めて、本日読了。ファンタジーな世界に入るのは後半からだった前巻と違って、中巻はもう完全にファンタジーの世界です。なんか「はてしない物語」を読んでいた頃とか思い出しますね。それにしても宮部さんのファンタジーなんて想像もつかなかったけど、読んでみると、もうホント「宮部さんらしいファンタジー」です。幻界は主人公の心を映し出した世界。登場人物の一人が主人公にこんなこと言います。

「あなたは勇敢ぢゃ。あなたは優しい。あなたは他者を思いやる。友を思いやる。あなたは善良ぢゃ。
しかし、そのあなたのなかにも、憎しみがあり、妬みがあり、破壊がある。それはどうすることもでき
ぬ真実。目をそらし背を向けて逃げ出すことはできぬ真実」

どんな人間にも負の部分がある。この巻の最初ではそれを全然受け入れられなかった主人公が、悩んで悩んで、この巻の終盤になると少しずつ変わりそうな兆しが。主人公が小5とあって、どこか見守るような気持ちで読んでしまいますが、たまに自分でも考え込んでしまいそうになる。単なるファンタジーじゃないなぁ、というところがさすがです。
このまま下巻へ突入…読む速度がどんどん加速してく。

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