「なぜ?」

外国語を身につけるための日本語レッスンTumblrでこの本のレビューを見掛けて、面白そうだったので図書館で借りてみました。ネットで蔵書検索してそのまま予約です。何て素晴らしいシステム!

日本の国語の授業は「言語技術 (Language Arts)」を教えないというお話。つまり、

説明や描写、報告、記録、議事録などの情報伝達の技術や、論証の仕方、論文のまとめ方、
プレゼンテーションの方法、討論や議論の技術、情報の要約や分析・解釈、批判的検討の技術
を母語である日本語で訓練すること

がない。でも欧米の方々はそういう訓練を受けて育ってるので、彼らと話すときに日本人はハンディを負ってると。外国語を勉強する前に言語技術を学びましょう、とそれを学ぶための本。
日本的な会話、欧米的な会話。文化の違いがあるのだなぁ、と。
しかし、

伝統的な日本式のコミュニケーションでは、本題に入る前にまず長々と前置きを述べます。
そして、相手の気持ち 遠回し煮探ったり、くどくどと理由を述べて相手の気持ちをほぐしたり
して時間を稼ぎます。相手がそろそろ退屈してきた頃に自分が本当に言いたいことをさりげなく
持ち出して、慎ましやかに自己主張を終えます。

この話し方されると「先に結論言ってよ」と言いたくなってしまう私 (実際そう言ってしまうときもある)。プレゼンも先に結論書いて、後から理由を述べる書き方をする。そうか、これあんまり日本的じゃなかったのか…。だからプレゼン資料いつも注意されてたのね…。

あと欧米では「演奏会どうだった?」という問いに「素晴らしかった」と答えると「なぜ? どこが?」と突っ込まれてしまうというお話。私は「どこがどう素晴らしかった」を述べるのが苦手で、でもハッキリした理由が述べられないと、演奏会聴きに行った記録を後々に見ても「良かった…ような気がする」ともう全てが忘却の彼方。せめて言葉が残っていれば後で反芻できるのかな、もったいないな、と思っていたので、「どこがどう素晴らしかったか?」をいつも考えてみるのは良いかもしれない、と思いました。
そういうこと考えながら聴くのもきっと面白い。気がする。しかし、難しいなぁ…。

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